遠隔就労

【地域のソーシャルマインド醸成】分身ロボットがお出迎え

コミュニティ・バンク京信が運営する共創施設「QUESTION」1階のカフェ・バーでは、「さまざまな人が集まり、つながる場所」となることを目指して、多くの実験を行っています。今回は、コミュニティ・バンク京信での「OriHime」の導入のきっかけから、その活用方法についてご紹介します。

 

【2023年12月 QUESTIONでキャラバンカフェをオープン!】
2023年12月、当金庫が運営する「QUESTION」を会場に、「※分身ロボットカフェDAWN ver.β in Kyoto」を期間限定でオープンできないかというお話をいただいたことが、最初のきっかけでした。来店された方々は、分身ロボットを介してパイロットとコミュニケーションを楽しみ、テクノロジーによる新たな働き方の可能性を体感できる時間となりました。会期の終了が近づく頃には、別れが名残惜しく感じられました。

※分身ロボットカフェDAWN ver.β in Kyoto—-難病や重度障害などで外出困難な人が分身ロボットを操作して店員となる期間限定のカフェを2022年より全国各地で開催しています。

 

【QUESTIONでの本格導入スタート】
このキャラバンカフェをきっかけに、2024年8月より週に2日、OriHimeを本格導入することになりました。パイロットの方々には、QUESTIONに来訪されたお客様にお声掛けをするほか、「スナック織姫」というイベントではホストとして接客を行うなど、さまざまな形で仕事をしていただいています。現在、QUESTIONで稼働しているOriHimeパイロットの一人であるいずみさんは、生まれつき脊髄性筋萎縮症(SMA)を患っており、一日の大半をご自宅のベッドで過ごされています。
しかし、わずかに動かせる指と視線入力を使ってOriHimeを操作し、目線を合わせたり、声に合わせて身振り手振りをつけたりと、コミュニケーションを取りながら勤務をしています。いずみさんの今後の目標は、OriHimeを使って働ける場所を増やすことだそうです。
さまざまな人がつながるQUESTIONと
いう場所で、毎日多くの方々とお会いできることを嬉しく感じているとのことでした。

 

【職員の声】
「人類の孤独を解消する」というビジョンを掲げるオリィ研究所の活動と、地域の問い(課題)の解決を目指すQUESTIONの活動に近いものを感じました。当たり前かもしれないですが、さまざまな理由で外出困難な方々と私たちが接する機会は多くありません。だからこそ、OriHimeを通じて繋がれた時の嬉しさや、新しい世界を知れた喜びが大きいと思っています。隔就労という新しい自己実現の形を、ぜひQUESTIONで体感してみてください。


「QUESTION」HP  https://question.kyoto-shinkin.co.jp/

【東京都ソーシャルファーム認証店】働く人にとっても優しいカフェ

《ソーシャルファームに挑戦するキッカケ》

社会福祉法人つくしの郷では、障害者の就労の機会を広げるため、ジェラート&カフェのお店「あまーのあまーの北千住」を運営しています。障害当事者が街の中で「つながる」ことを大切にしているこのカフェは、専門的な支援を受けながら働くことができる「東京都認証ソーシャルファーム」の事業所に認定されています。

※「ソーシャルファーム」
就労に困難を抱える方が働く、企業の一つの形であり、一般的な企業と同様に自律的な経営を行いながら、就労に困難を抱える方が、必要なサポートを受け、他の従業員と共に働いている社会的企業のこと
を示す。

※「東京都認証ソーシャルファーム」
令和元年12月に全国初のソーシャルファームの創設の促進等に関する条例を制定。
条例に基づき設定した認証基準に適合していると都が確認した事業所のことを示す。
令和3年3月、初めて東京都認証ソーシャルファームが誕生した。

 

《一緒に働く仲間について》
カフェのスタッフとして、精神疾患を有する方3名と、難病の方1名が調理や接客を担当しています。出勤が難しい難病の方には、自宅から分身ロボットOriHimeを遠隔操作してフロアで接客をするという新しい働き方を導入しています。スタッフを採用する際、求人情報誌に情報を掲載したところ、応募が殺到したそうです。
店長さん曰く「スタッフの皆さんは、体調さえ整えば他の人たちと何も変わりません。どんなハンディキャップを抱えているのか、わからないほどしっかりと活躍してくださる戦力です。皆さんがこれまで抱えてきたハンディについて周囲に理解を得られなかったため、家に引きこもらざるを得なかったということに驚きました。」働きたいと思っている方や、高い能力を持っている方がたくさんいることを実感したそうです。

 

《店舗内でのOriHimeの活用方法について》
接客を担当するちふゆさんは、慢性疲労症候群という難病を抱えています。病気を発症して以来、働きたくても出勤できず、一日中自宅で過ごしていました。「社会から隔絶されていると感じたこともありました」と振り返ります。その問題を解決してくれたのが、自宅にいながら分身ロボットOriHimeを遠隔操作して接客をする新しい働き方でした。採用が決まってから、慢性疲労症候群に関する本を取り寄せ、スタッフ間で病気への理解を深めようとしてくれたりと、職場の人間関係の心地よさも大きな魅力だと言います。「皆、本当に温かくて、分身ロボットでできることを提案してくれたり、一緒に新しいメニューを考えたり仲間にしてもらえているという感覚は、すごくあります。」

 

《今後の展望について》
ソーシャルファームの特徴の一つは、社会的な取り組みを行いながら、行政の補助金に頼らず、事業からの収入で経営を成り立たせる「自律的経営」です。自律的経営を目指す以上、社会的な取り組みを行うからといって甘えは許されないと考えています。そのため、カフェの運営にあたっては事業計画を作成し、毎日売上を確認して分析しています。また、分析結果は新メニューの開発や広報活動に反映させるなど、スタッフとともに工夫を重ねています。ソーシャルファームとして運営するカフェを通じて、スタッフとして働く人々はもちろん、より多くの障害のある人たちが、さまざまな意味で活躍できるような店にしていきたいと考えています。

HP:https://amanoamano.jp/

 

 

OriHime接客で生産性向上を。_アドベンチャーワールド様

今回は和歌山県にある「こころにスマイル 未来創造パーク」のアドベンチャーワールド様にお話を伺いました。

「OriHimeで働く」

多様性を体現しているアドベンチャーワールド様にOriHimeの魅力を存分に語っていただきました!

OriHimeでテーマパークの接客業務を

アドベンチャーワールドについて

アドベンチャーワールドは温暖な紀伊半島の和歌山県白浜町にある陸、海、空の約120種 約1,600頭の動物が暮らす「こころにスマイル 未来創造パーク」をテーマに掲げたテーマパークです。人間(ひと)、動物、自然を通して、 パークを訪れる一人ひとりが、前向きになるきっかけを創り、人生の未来へプラスの影響をもたらす存在でありたいと考えています。そして、笑顔あふれる明るい豊かな社会の実現に寄与し、いつまでも必要とされるパークを目指しています。また、ジャイアントパンダをはじめ、希少動物の繁殖に成功し、保護研究活動に努めています。

(左:パーク入口  右:レストラン入口)

導入理由「OriHimeでの接客クオリティ」

私達がOriHimeを導入した1つ目の理由は、OriHimeで働く分身ロボットカフェ DAWN ver.βのパイロットの働きぶりに感動したからです。今は日常的にパーク内レストランでの案内業務でOriHimeを導入していますが、はじめは、営業終了後にパークを貸し切り、障がいのあるお子さまとそのご家族を無料でご招待する「ドリームデイ・アット・ザ・ズー」というイベントでOriHimeに呼び込みや料理紹介の仕事をしてもらったことがきっかけでした。

その際、DAWNパイロットの「案内などのオペレーションスキル」はもちろん、「ゲストへのホスピタリティ」の高い接客を見て、これからも共に働きたいと感じ本格導入を決めました。

私達がOriHimeを導入した2つ目の理由は、オリィ研究所の想いに共感したからです。私達は「パークを訪れる一人ひとりが、前向きになるきっかけを創り、人生の未来へプラスの影響をもたらす存在でありたい」と考えており、そのビジョンにOriHimeはぴったりでした。そして私達の取り組む社会課題の解決に「OriHimeでの新しい働き方」から新しい価値、可能性を発信したいと考えました。

名前
DAWNパイロットさんの接客には本当に驚きました。本当にそこに本人がいるかのように色々な案内をしてくれるのでいつも助かっています。

OriHimeの活用法と導入メリット

ご活用方法「レストランの案内業務」

OriHimeにアドベンチャーワールドの園内にあるレストランのJamboにて接客案内業務を任せています。店舗入り口にOriHimeを設置し、DAWNパイロットが遠隔地から操作する形で運用していて、業務内容として、空席状況の案内や整理券の発券、整理券をお持ちのゲストの対応などをしてもらっています。またこのようなオペレーション業務だけでなく、おすすめメニューのご紹介やレストランのコンセプトご説明などゲストの満足度を高める動きなど、AIには出来ない柔軟な対応をしてもらっています。

OriHimeで生産性と顧客満足度の向上を

OriHimeを使い遠隔地にいる方が案内業務を担当してくれるお陰で、現場スタッフが他の業務にまわることが出来るようになり生産性が向上しました。OriHimeは人が操作しているので、対応に柔軟性があるため1ポジションを完全に任せることが出来きて大変助かっています。

OriHimeとの会話が生まれることでゲストの満足度向上にも繋がっていると感じています。OriHimeは見た目が可愛らしいので、ゲストがOriHime自体に興味を持って話しかけてくれます。入店までの待ち時間がゲストにとって楽しい時間となることは大きなメリットだと感じています。

OriHime導入のメリット
生産性向上:OriHimeに現場スタッフ1人分の仕事を任せられる。
顧客満足度向上:OriHimeのキャッチーな見た目と柔軟な対話で待ち時間のストレス軽減が出来る。

 

名前
完全に1ポジションを任せられるので本当に助かっています!OriHimeに任せられる分、現場スタッフが他の業務にあたることが出来て負担軽減に繋がっています。

OriHimeの良い所

OriHimeを使えば障がいや病気など関係なく、現場スタッフと一緒に現場業務が出来ます。これが一番の強味だと感じています。今まで働きたくても働けなかった方々の働く選択肢が増やせること、それをアドベンチャーワールドから発信できることに大きな魅力を感じています。

またOriHimeは人が操作をしているので、パイロットごとの個性が感じられるのも良い点だと思います。そのため会話に「楽しい」が生まれ、ゲストへのアンケートの中でも「OriHimeの案内が良くて入店したよ」、「OriHimeとの話が楽しくて…」など沢山のお声を頂いています。

そのクオリティのお陰で、入り口業務をパイロットに完全に任せられます。現場スタッフの負担も軽減され、顧客満足度を上げながら生産性も上げることが出来ているので、いつも本当に助かっています。

OriHimeの良い所
人が操作:操作者ごとの個性が光る、楽しいコミュニケーションが生まれる。
業務完遂:AI等と異なり、柔軟な対応が可能であるため1ポジションの完結をすることが出来る。

 

名前

アドベンチャーワールド様の公式サイトでもOriHimeを紹介頂いておりますのでご覧ください!
そして是非、アドベンチャーワールドに遊びに行って、OriHimeとお話してくれたら嬉しいです!!!

むさしの病院での実験的OriHime導入!

むさしの病院様でのOriHimeご活用

2024年5月13日からむさしの病院様にOriHimeをご活用頂いております!

東京都小平市にある医療法人社団晃悠会 むさしの病院様は『医療に理想の「スピード」「コンビニエンス」「コミュニケーション」を。』を掲げ、地域に望まれる医療を実現するべく様々な先進的な取り組みをされている総合病院です。

このたび共に「あらゆる人が働ける社会」を作るべく、実験的にOriHimeを導入することが決まりました。

名前

総合病院でのOriHime活用はなんと「初」です!!

「OriHimeは病院でどのように働けるか」

まだ始まったばかりの取組ですが、早速お話を伺いました!

OriHimeについて

OriHimeはテレプレゼンスロボットです。人型のロボットであり、遠隔地にいる人とのコミュニケーションを可能にします。音声や映像をリアルタイムに伝送し、まるでその場にいるかのような体験を提供します。
この場に参加できない、遠く離れた仲間に簡単に”来てもらう”事ができる。それが「OriHime」です。

OriHimeの活用方法

OriHimeで病院業務にあたるのは分身ロボットカフェ DAWN ver.βなど全国各地でOriHimeを使って働くパイロットたち。
まずはこちらの3つの業務にチャレンジします!

名前

わたしたちは、OriHimeを操作する人のことを「パイロット」と呼んでいます!

パイロットが実際に働く分身ロボットカフェ。日本橋にありますので是非お越しください!

総合受付業務

病院に入ると、大きなロボット「OriHime‐D」がお出迎え。

病院入口すぐの所に「大きなOriHime」OriHime‐Dを設置し、受付の場所が分からない方など、お困りの方々にお声かけをします。

来院者が 初診なのか再診なのか 、それによって受付方法が異なるので迷われる方もしばしば。通常であれば現場職員が対応するところですが、むさしの病院ではOriHime‐Dを使って専属スタッフが遠隔で対応します。

院内案内業務

病院では不安にさせない。分身ロボットがご案内します。

会計機横にOriHimeを、待合スペースに「動けるOriHime」OriHime‐Tを配備し、会計方法がわからない方などお困りの方のご案内を行います。

会計方法は病院によって様々。体調が優れない中、自分で考えて会計まで行うのはなかなか大変という場合も。そんなお困りの方々に、パイロットが自宅からお声かけします。

名前

看護師経験のあるパイロットさんが患者様の病状に関する質問に答えてくれているのでとても助かります!

病棟業務

気配り目配りはOriHimeの得意分野です。

入院患者様のフロアにOriHimeを設置し、患者様の見守りやお声かけを行います。

OriHimeは首が動かせますので、遠隔で「好きな方向を自由に見る」ことが出来ます。なにかあった時も、なにもなくても話したい そんな時も、近くにOriHimeが居ることで本人も家族も安心して過ごすことが出来ます。

名前

今後は患者さまの食事中の見守りや話し相手としても働いてくれる予定なので楽しみです。

またOriHimeを通して患者さまとご家族を繋ぐ取組もしていきたいと考えています!

むさしの病院様のお声

名前

外来看護師です!OriHimeは見回りが出来るので、診察室前の廊下で迷っている患者さまがいないかどうか 見てもらえたら本当に助かるなあと考えています!

 

名前

いつも職員にも気持ちよく挨拶してくれて嬉しいです。気持ちが前向きになります!OriHimeだから出来る話もあるように思うのでこれからの活躍も楽しみです!

 

名前

想像していた以上に、OriHimeの声はしっかり聞こえました!これからどのような業務を一緒に出来るのかわくわくします。少しずつ業務の幅を広げ試してみたいと思います!

参加パイロットの声

名前

今まで「病院」は体調が悪いときに訪れる場所だと思い込んでいました。しかし、今は病院の職員として働けることがどれほどありがたいかを実感しています。

 

名前

体を動かして働いていたころは看護師として病院や会社で働いていました。
体調が悪化して動けなくなってから12年経ち、OriHimeを使用してまた病院で勤務できるようになったことが夢のようです。

 

名前

“地元で働く“ということは、簡単でむしろ恵まれているように見えて、私たち外出困難者にとってはその僅かな距離でも難しいことでした。ですがOriHimeであれば、そのみんなの当たり前にできることを私達も当たり前にすることが出来るので、それがとっても嬉しいです!

就労継続支援B型事業所 IMT

今回は就労継続支援B型事業所のIMT様にお話をお伺いしました!

IMT様はITと農業を掛け合わせた先進的な就労支援サービスを行っていて、OriHimeを使い重度身体障がいのある方が野菜の販売をしています!

そんなIMT様にOriHimeの魅力を語って頂きました!

就労継続支援B型事業所 でのOriHime導入

IMTについて教えてください。

IMTは2023年の4月に開所した就労継続支援B型事業所です。私たちは、新しい就労B型の形を作るべく「IT×農業」をコンセプトとして、障がいのある方に「野菜の生産から販売を通じた就労経験」と、「日常生活を送るために必要な自立訓練」を行う生活支援サービスを提供しています。またパソコン、プログラミング学習を取り入れることで農業分野に限らず、IT・プログラムのスキルを身に付けていただく、就労支援サービスも行っています。

OriHime導入のきっかけ

私達は新しい就労B型の形を作るべく、ロボットを活用した先進的な支援をしたいと考えOriHime導入を決めました。OriHimeは姿を見られず遠隔でリアル空間にアクセス出来るため、コミュニケーションにハードルを感じている方が就労をする後押しになると感じました。

OriHimeの活用と成果

OriHimeの活用方法

OriHime就労など IT を柱に掲げて利用者の募集を行ったところ多数の入所希望がありました。そして開所後は事業所入口にOriHimeを設置し、重度身体障がいのある方に野菜の販売をしてもらっています。

また姫路市との共同事業でもOriHimeを活用して、障がいのある方に県外からの視察団対応を行ってもらうなどいつも活躍しています。

(参考) 姫路市 スマート市民農園事業

OriHime導入の成果

OriHimeを導入することで他の事業所との差別化に繋がり、利用者の応募に繋がったのは非常に有難かったです。

また日々の就労でもOriHimeは役立っていて、重度身体障がいがあり出来る作業が限られている利用者の方もOriHimeを使うことで、野菜販売という接客の仕事を出来るようになりました。そのため事業所として提供できる就労の幅も広がりました。

そしてOriHimeでのロボット就労は注目を集めやすいため、野菜の販売をきっかけに事業所の認知してくれる方が増え、最終的に更なる利用者の増加にも繋がりました。

OriHimeの魅力と今後の展望

OriHimeの魅力

OriHime操作が簡単なので障がいがある方でも使いやすいことは大きいですね。また、他のアバターと違ってロボットなのでリアル空間に馴染みやすく、利用者がその場にいるように感じられます。そのお陰で離れた場所からでも遠隔でコミュニケーションが取れるので、障がい福祉の事業所としてとても助かっています。

今後の展望

今後はOriHimeを活用して、事業所に来れない利用者の在宅就労実現を目指しています。そのためには超えなくてはいけないハードルはあるものの、他県では既にOriHimeで県を跨いだ在宅就労をしているとの話も聞くのでチャレンジしたいと考えています。

 

 

はっぴーすまいる ~オムライス×通信事業~

今回は群馬県前橋市にある「黄金オムライス×スマホの窓口」のはっぴーすまいる様にお話を伺いました!

はっぴーすまいるでは重度障がいのある萩原やよいさんがOriHimeを使って接客の仕事をしています!

持続可能なOriHime×飲食店の形を体現されるはっぴーすまいる様にOriHimeの魅力を語っていただきました!

はっぴーすまいる レストランでのOriHime導入

はっぴーすまいるについて

はっぴーすまいるは、郡馬県産のこだわり卵を使った「黄金オムライス」と携帯キャリアショップの元スタッフである私の「スマホの窓口」を掛け合わせた飲食店です。実はこの店、一時休業していたことがありました。その時、重度障がいがありながらも、OriHimeを使って群馬県庁の雑貨屋さんで働く「萩原やよい」さんと出会いました。料理人になる夢を追いかけるやよいさんを見て、自分の夢に正直になっていいんだ、と一念発起し店をを再開しました。

OriHime導入のきっかけ

はっぴーすまいるを再開するきっかけをくれたやよいさんの「料理人になる夢」を応援したいと思い、うちの店で接客の仕事をしてもらうことになりました。やよいさんは既にOriHimeでの仕事経験があったので、就労環境を作ろうとOriHimeの導入を決めました。

OriHimeの活用方法

OriHimeを使ってやよいさんに接客の仕事をお願いしています。具体的には入口付近にOriHimeを置いて、お越しいただいたお客様をお出迎えしてもらっています。

お客様の反応も良く、やよいさんのおかげでお客様の笑顔が生まれていると感じています。はっぴーすまいるでは飲食事業だけでなくスマホ窓口事業も同じ店舗内で行っていて、こちらのお客様からも非常に好評です。

スマホ窓口のお客様には「私の夢を叶えるプロジェクト」として月々110円の支援金を頂いていて、それを毎月のOriHime利用料に充てています。

OriHime操作者(やよいさん)のお母様より

やよいが働いて賃金をもらっているということが本当に嬉しいです。今までは人との関わりが学校や病院以外では少なかったですが、今は接客という仕事を通して色々な人と接することが出来ています。

やよい本人もはっぴーすまいるで働き始めて、自分の役割を得て自信のある表情に変わりました。「料理人になる」という夢に向けて、自ら学び、工夫するようにもなり、お客様に喜んでもらえるよう努力する姿にいつも刺激を受けています。

OriHimeを通して働くやよいの姿を見て「自分も出来るかも」「やってみたい」と思える方が少しでも増えたらいいなと思っています。

OriHime導入の成果

OriHimeを導入することで、やよいさんの「料理人になりたい」という夢を応援することが出来るようになりました。またその影響でオムライス・スマホ窓口のお客様から支援の輪が広がり、今では各々の将来を語り合う「夢を語る交流会」を開催できるまでになりました。

飲食店、スマホ窓口、そしてやよいさんの夢。この3つがうまく絡み合っているように感じます。

OriHimeの良い所

OriHimeの「存在感」はとても大きな魅力だと思います。やよいさんが自宅からOriHimeを操作していますが、まるで本人が店内で接客をしているように感じられます。またジェスチャーでの感情表現も良い所だと思います。

接客の仕事をするうえでは、OriHimeの首を動かして好きな方向を見れるのも便利です。店内を見回してお客様の様子を自分で確認してもらえるので助かっています。

今後の展望について

今後は新しいOriHimeスタッフにも入ってもらって更にOriHimeでの就労を拡大させたいと考えています。その時はやよいさんには先輩スタッフとして後輩指導してもらいたいなと思います。

DETファシリテーター 石川 明代 様

今回はDETファシリテーターとして活躍する石川明代様にお話を伺いました。

石川様はDET (障害平等研修)でのファシリテーター役としてOriHimeをご活用頂いています!遠隔地にいながら「まるでその場にいるような」感覚で行うOriHimeファシリテーターの魅力について語っていただきました!

DET ファシリテーター石川様のOriHime導入

DET(障害平等研修)の活動内容について

世界39ヵ国で推進されている「障害平等研修(Disability Equality Training: 以下DET)」を、日本国内で実施し、「障害の社会モデル」視点を持つ人を増やし、たくさんの人が自ら「障害」を解決する主体となり、 多様性に基づくインクルーシブな社会を実現するために活動しています。

DETのファシリテーターはDETを学んだ 「障害の経験を持つ者」である障害当事者が担っています。

OriHimeの導入背景

DETでは多くの障害者がファシリテーターとして活躍しています。研修の実施先は学校や企業・行政の職員研修であることが多く、基本的に現地に行っての活動になります。そのためせっかくDETの資格を取得しても、病気の進行などで外出出来ず、仕事に行くことができなくなってきた方も多くいました。また重度の肢体不自由や精神障害のため外出困難な方は意欲があっても、研修現場に行けない状況でした 。

OriHime導入理由

SNSでOriHimeを知って、このロボットなら外出困難な方の分身となってリアルのコミュニケーションに溶け込むことが出来ると知り、これを使えば重度障害者でもファシリテーターの仕事ができると思いました。 私自身も脳血腫の影響で「いつ寝たきりになってもおかしく無い」と医師から告知されましたが、「寝たきりでもOriHimeを使えば、ファシリテーターの仕事は続けられる」と思い、生きていく希望になっています。自分自身が寝たきりになってもこの仕事を続けたく、また、同じ想いの人もいるだろうと、OriHimeの導入を決めました。

OriHimeファシリテーターの活躍

OriHimeの活用方法

研修の際にOriHimeをグループワークのファシリテーター役として使っています。障害平等研修はグループワーク研修でテーブルに1台のOriHimeを置いて、障害当事者ならではの視点でファシリテーターをしてもらっています。この場面では精神障害があり外出が出来ない方がOriHimeを使って参加していました。

写真はDET研修を受講中の株式会社椿本マシナリー様の様子です!

OriHimeファシリテートの反応

最初は「かわいい!」という反応ですが、1時間も経つとOriHimeが単なるロボットではなく完全に「ファシリテーターの〇〇さん」という認識をみなさん持ってくれますOriHimeは物理的にそこにある存在感がありますし、顔も「誰にでも見えるようなデザイン」なので、本人として受け入れられやすいですね。

OriHimeを導入してみて

OriHime導入の成果

OriHimeを導入したことで「今まで外出が出来ないという理由だけでファシリテーターの仕事を諦めていた方々」が活躍することが出来るようになりました。さらに外出困難な方だからこそ分かる視点でファシリテートしてくれるので研修自体のクオリティも上がりました。

実際にOriHimeファシリテートを受けた椿本マシナリー様の反応も非常に良く、研修も楽しく有意義なものになったと言ってくださいました。

OriHimeの良い所

OriHimeの良い所はやはり「存在感」だと思います。遠隔でコミュニケーションをとれるアバターは沢山ありますが、OriHimeはロボットとしての物理的存在感があるのでリアル空間でのコミュニケーションに溶け込みやすいことが魅力的です。

あと、自分の姿を見られずに堂々とコミュニケーションがとれるというのも、精神障害などで対面での会話にハードルを感じる方にとって大きな助けになると感じています。

名前

障害とは何か?について、教わるのではなく「自ら考える」。参加者全員が研修前と研修後で考えが大きく変わっていました。
DET石川様×OriHimeファシリの研修が受けられるDETはコチラ

イチゴス横浜 ~バリアフリーないちご狩り農園~

今回は神奈川県にある「バリアフリーないちご狩り農園」ichigos YOKOHAMA – イチゴス横浜様にお話を伺いました!

イチゴス横浜様は「どんな人でもいちごを楽しめるように」と、障がいの有無に関わらず皆で楽しめるいちご狩り農園を運営されています。

自宅にいながらでもいちご狩り農園で仕事が出来るよう、OriHimeをテレワーク×接客ツールとしてご利用頂いております!

 

イチゴス横浜 いちご狩り農園 でのOriHime導入

イチゴス横浜について

イチゴス横浜はどんな人でもいちご狩りを一緒に楽しめるようにと想って作ったバリアフリーいちご狩り農園です。もともと私達夫婦は看護師をしていました。そして重症心身障がい児者施設で働いていた時、出かけたくても出かけられない人がいるということを実感しました。そんな経験から、私達は障がいがあってもなくても一緒に楽しめる農園を目指しています。

オーナーの市村様ご夫妻

名前

園内のいちごは全て吊り下げ式の栽培棚で育て、足元に空間を作ることで車椅子の方でもいちご狩りを楽しめる!!そんなこだわりに感動しました…!

OriHime導入のきっかけ

苗植え体験にOriHimeで参加してくれたお客様と接したことをきっかけにOriHimeを知りました。まるで農園に来てくれたかのように楽しんでくれているお客様を見て、これは面白いなと思い興味を持ちました

そしてOriHimeカフェで実際に仕事をしている姿を見て、いちご狩りの説明役はOriHimeにぴったりだと思い導入を決めました。

名前

市村様ご夫妻にご来店いただいた分身ロボットカフェDAWN ver.βは東京の日本橋にあります!たくさんのOriHimeが働いているので是非お越しください!

OriHimeの活用方法

わたしたちはOriHimeをいちご狩りの説明役として活用しています。来園されたお客様は受付で予約確認を済ませカゴを受け取った後、OriHimeの待つルール説明エリアに移動されます。そこで障がいや病気などで外出の難しい方が、遠隔でOriHimeを操作し、いちご狩りの説明をしています。

OriHime導入の成果

お客様の反応

反応は良いですね。特にお子様連れのお客様はだいたい喜んでくれます。中にはOriHimeと話すことを前日から楽しみにして、OriHimeと話す練習をしてからいらっしゃったお子様もいました。当日は緊張してうまく話せなかったようでした笑。

大人の方も最初はAIではなく人間が中に入って話しているということに驚かれる方もいらっしゃいますが、それも始めだけで皆様しっかり説明を聞いてルールを守ってくださっています。

OriHimeの良いところ

見た目が可愛らしいので、それがキャッチーで第一印象はとても良いです。

また人が操作しているので、一人ひとり操作する方によって声や仕草が違うことも良いところです。ロボットなのに人間らしさがあると言うのでしょうか、ロボットではなく本人がそこにいる感覚があります。

またOriHimeには表情がないので、中の人はいまこんな顔で話しているんだろうなと想像しながら話すことが出来るのもいいですね。

今後の展望について

農園に来れなくてもいちご狩りを楽しめるように、お客様にOriHimeで来園してもらえる仕組みを作りたいと考えています。

OriHimeは使い方に沢山の可能性があるので色々なことを試していけたらいいなと思っています。

 

 

ichigos YOKOHAMA– イチゴス横浜

公式HP:https://ichigos.jp/
公式Instagram:https://www.instagram.com/ichigosyokohama/

国立研究開発法人「国立環境研究所」

今回は国立研究開発法人 国立環境研究所の五味 馨博士にお話を伺いました!

五味博士は「環境と社会の統合モデル構築を通じた、福島のまちづくり」について研究されています。シミュレーションだけでなく現場感も大切にするという五味博士、研究室に出勤しないことも多いそう。

出張が多い中でもスタッフとコミュニケーションがとれるようにと、OriHimeをテレワークツールとしてご利用頂いております!

 

国立研究開発法人 国立環境研究所でのOriHime導入

五味様の研究内容について

私はコンピュータシミュレーションを使って、脱炭素社会の実現に向けたまちづくり計画を考えるための研究を行っています。脱炭素社会とは、温室効果ガス排出量を大幅に減らし森林等の吸収量以下にして排出量の「実質ゼロ」を達成した社会のことです。この実現には長い時間がかかります。そのためどのような対策を誰がどれくらいいつまでにしなくてはならないのかを考えるためにコンピュータシミュレーションを開発して脱炭素社会を実現した将来像を描くという研究をしています。

国立環境研究所 地域環境創生研究室 室長 五味 馨 様

 

五味様が研究者として大切にしていること

私は研究をする上で「現地に行くこと」を大切にしています。私の研究はコンピュータシミュレーションをすることなので、PCがあれば出来ると言えば出来ます。しかし現地に行かないと分からないことは沢山あり、それをしないと頓珍漢なシミュレーションをしてしまうと考えています。そのため私はシミュレーション対象が遠方、それが例え海外であっても必ず現地に行き、現地を見て、現地の人と協力して研究することを心掛けています。

OriHimeを知ったきっかけ

TwitterでOriHimeの情報を見たことがきっかけです。OriHimeに関するツイートが流れてきて、外出困難な方々がOriHimeを使って飲食店のカウンター業務をしている写真を見ました。その後も年末の年越TV番組にOriHimeで初詣をしている方が出ていたのを見たことも印象に残っています。

導入の決め手

OriHimeが対面とオンラインの中間の役割を果たすと感じたことが決め手です。新型コロナウィルスの感染が広がった時に我々もテレワークを始めました。研究室のスタッフは今まで基本出勤しての業務だったため急に全てをオンラインにすることは難しく、出社人数を減らすという方法でテレワークをスタートしました。OriHimeを使えばテレワークでもリアルに近いコミュニケーションがとれるのではないかと考えました。

テレワークツールとしてOriHime活用

OriHimeの活用方法について

職場にOriHimeを設置して、私がフィールドワークに出ていたりテレワークをしている時に遠隔でスタッフとコミュニケーションをとっています。スタッフが私にちょっとした用事がある時にとても役立っています。オンラインMTGをする程でもないが、チャットや電話では伝えづらい話題の時のコミュニケーションツールとしてOriHimeはとても便利です。他にもリアルで行われている会議に参加したい時、私が職場の様子を見たい時など便利に使っています。

名前

新型OriHimeもご活用頂いております!

 

職場の反応について

職場の皆は、まるで私がオフィスにいるようだと感じてくれているようです。OriHimeは他のオンラインツールと違って、モノとして存在し身体性を持っているので遠隔でもリアル空間に馴染みやすくスタッフも気軽に話しかけてくれます。またOriHime首を動かして自分が見たい方向が見れるため、スタッフは紙の資料を見せながら相談が出来ることもとても便利だと話しています。目線を合わせて会話が出来ることも好評です。

導入後の成果について

OriHimeを導入して、遠隔でもリアルに近い感覚で職場とコミュニケーションがとれるようになり、テレワーク特有のコミュニケーションの難しさを緩和出来ています。私の研究室のようにテレワークや出張で不在のスタッフとの意思疎通が重要な職場では、遠隔でもリアル空間に参加出来るOriHimeはとても便利なオンラインツールです。

今後の活用について

OriHimeを福島県外の方に操作してもらって、福島を見てもらう取組がしたいと考えています。東日本大震災後、今も県内と県外では震災・原子力災害について関心や知識のギャップがあると感じています。テレビやインターネットだけでは分からないことが沢山ある一方、なかなかリアルでは福島を訪れる機会のない方々が多いのも事実です。OriHimeを使い、遠隔地からでもワープして、現地の人達と交流し、現在の様子を感じてもらうことでそのギャップを埋めたいと考えています。

 

障がい者就労継続支援B型施設「わくわーく」

福岡県北九州市で障がい者就労継続支援B型施設を経営する「わくわーく」さんにお話をお伺いしました!

今回はわくわーくさんが運営する障がい者就労継続支援B型施設「BOCCHI」でのOriHime活用事例についてご紹介します!

 

障がい者就労継続支援B型施設でのOriHime導入

NPO法人「わくわーく」の想い

〇どういった想いをもった方が多いか教えてください。 

小橋 祐子様:わくわーくには新しいことを積極的に取り入れる文化があります。何のために何をするのかをしっかり考え、それに向かって一丸となって進むことが出来る組織だと思っています。

そのため利用者に寄り添い、利用者のために何が出来るかを常に考えているスタッフが多いですね。

〇障がい者施設として力を入れていることを教えてください。

小橋 祐子様:利用者の就労や成長を第一に考えた運営に力を入れています。そのひとつとして福祉施設、地域コミュニティエリアなど様々な場所やコンテンツを分け隔てることなく同じ敷地内に置き、化学反応が起きやすい、新しいプロジェクトが発足しやすい環境を作っています。

 

メンタル疾患とOriHime

〇導入前のきっかけについて教えてください。

小橋 祐子様:以前参加した心の健康についての研修会でOriHimeが紹介されていて、そこで初めてOriHimeを知りました。その後OriHimeの実機に触れる機会もあって導入の検討をし始めました。OriHimeであれば外出困難なメンタル疾患の利用者も外出ができるかもしれないと感じたことがきっかけです。

〇導入の決め手について教えてください。

小橋 祐子様:OriHimeを知るうちに、これは外出困難なメンタル疾患の利用者も外出ができるかもしれないと思い、新しいことはまずは試してみようと導入を決めました。OriHimeであれば利用者が安心できる環境に居ながら、社会や今まで接する機会がなかった人々に繋がるきっかけを作ることができるため良い刺激になると考えました。その上で補助金も申請し、認可されたタイミングで導入をしました。

 

就労支援継続B型でのOriHimeの活用、実例

飲食店でOriHimeを活用

〇OriHimeの活用方法について教えてください。

小橋 祐子様:施設内にある飲食店のレジ横にOriHimeを置いて、別室からメンタル疾患を持つ利用者がOriHimeを操作して接客をしています。来店時、退店時の挨拶からちょっとした雑談などを行うことで店の雰囲気や顧客満足度の向上を狙っています。

〇OriHimeパイロット(操作者)について教えてください。

小橋 祐子様:施設の利用者やスタッフがパイロットとなっています。私達の施設の利用者は主に精神疾患を持つ人たちで、対面コミュニケーションに不安があったり、人が多い場所に苦手意識のある人も多くおります。OriHimeを使えば、姿を見られず遠隔でコミュニケーションが取れるため利用者にとって接客のハードルが下がっているように思います。

〇お客様の反応について教えてください。

小橋 祐子様:はじめは人が操作するロボットだと気づかず寄ってこられる方々も多いですが、施設の利用者が操作しているとお気づきになってからは案内をしっかり聞いてくださることが多いです。また、レジでは元々会話は少なくOriHimeを置くことによって会話が生まれる空間を作ることができたと思っています。

〇工夫していることがあれば教えてください。

小橋 祐子様:より多くの利用者がOriHimeパイロットとして接客業務ができるように、施設内でスタッフが丁寧にレクチャーを行うようにしています。

 

就労支援継続B型での導入の成果

〇導入後の成果について教えてください。

小橋 祐子様OriHimeでの接客を経験した利用者は仕事に対する自覚が芽生えてきたと感じます。今まで稼働していないかった時間帯の仕事にもチャレンジできるようになってきました。

〇今後の活用について教えてください。 

小橋 祐子様:最近企業からOriHimeを活用した接客業務の委託を受けたので、今後も企業案件を増やしていきたいと考えています。そのためにパイロットのスキルアップにも力を入れていこうと思っています。

NPO法人わくわーく

福岡県北九州市八幡東区平野1丁目3番2号

 

まとめ

わくわーくさんご協力ありがとうございました!

利用者の方に寄り添い、新しいことにどんどん取り組まれるお姿。とても勉強になりました!

 

いかがでしたでしょうか。

メンタル疾患を持つ方も安心して接客が出来る「OriHime」

障がい者就労継続支援B型施設の皆さま、是非ご検討ください!

就労継続支援B型事業所「のぞみの家」

山形の医療法人社団「みつわ会」さんにお話をお伺いしました!

今回はみつわ会さんが運営するカフェ「のぞみカフェnanairo」でのOriHime活用事例についてご紹介します!

 

就労継続支援B型事業所でのOriHime導入

医療法人社団「みつわ会」の想い

〇どういった想いをもった方が多いか教えてください。 

事業統括本部長 佐藤佑樹様:他の施設ではやっていない取り組みを積極的に取り入れ、その取り組みに共感した人が社員になっていくことが多いです。結果として「どうやったら利用者が喜んでもらえるのか?やりがいを感じてもらえるのか?」を常に考えている熱量が高い社員の集団になってきていると思います。

〇障がい者施設として力を入れていることを教えてください。

介護部長 佐藤大輔様:高齢者、障がい児者、カフェに来るお客様など様々な利用者が集まる場所だからこそ、カテゴライズして分けて管理するのではなく、共生の場を作るための仕掛けが大切だと考えています。地域を巻き込むイベントでは施設の利用者や地域の方々が自然に交流機会がはかられるよう、社員同士アイデアを出し合いながら力を入れて取り組んでいます。

(左)介護部長 佐藤大輔様 (右)事業統括本部長 佐藤佑樹様

きっかけは「カフェDAWN」

〇導入前のきっかけについて教えてください。

事業統括本部長 佐藤佑樹様:当時から私たちは重度障がい者がどうしたらより社会に参加出来るのかを模索しておりました。その中でオリィ研究所が障がい者がOriHimeを通して働くカフェを作ろうとしていることを知りクラウドファンディングに参加しました。実際にカフェに行ってみると、そこでは様々な障がいを抱えたパイロットが活き活きと働いておりとても感銘を受けました。

 

〇導入の決め手について教えてください。

事業統括本部長 佐藤佑樹様:DAWNでのパイロットの姿を見て、OriHimeを使えば普段接客が難しい方々もカフェ店員として働くことが出来ると知り、私たちの店の「素敵なカフェに行ったら障がいのある方が格好よく働いていた」というコンセプトにもマッチするので導入を決めました。

 

就労継続支援B型でのOriHimeの活用、実例

カフェでOriHimeを活用

〇OriHimeの活用方法について教えてください。

介護部長 佐藤大輔様:料理を提供するカートにOriHimeに乗せて、身体障がいのある施設利用者がパイロットとして遠隔でお客様に料理の案内をしています。カートを運ぶのは知的障がいがある施設利用者で彼らは会話が得意でないことも多いですが、「料理を運べない」身体障がい者と「会話が苦手」な知的障がい者でお互いの苦手を補い合うことにより、ひとつの共生の形を作っています

 

〇OriHimeパイロット(操作者)について教えてください。

事業統括本部長 佐藤佑樹様:みつわ会グループの施設を利用する、網膜色素変性症の方、脳梗塞で麻痺がある方、ALSの方など様々な身体障がい者がOriHimeパイロットとして仕事をしています。

(施設利用者がOriHimeを操作する様子)

 

〇お客様の反応について教えてください。

介護部長 佐藤大輔様:多くのお客様が「障がい者がロボットで働く」ことに興味を持ってくださいます。そこから生まれる会話もありますし、特にお子様には人気で配膳が終わったあとも興味津々で話しかけにきてくれることもあります。

〇工夫していることがあれば教えてください。

事業統括本部長 佐藤佑樹様:配膳の際、パイロットが料理の説明をしやすいように事前に配膳料理をホワイトボードに書いて見せるようにしています。またカフェ以外での活用も出来るようにモバイルバッテリーなどを使って施設外のイベントにも積極的に持ち出してもらい常にOriHimeの使い方を模索し続けています。

 

就労継続支援B型での導入の成果

〇導入後の成果について教えてください。

介護部長 佐藤大輔様:障がいが原因でカフェで働くことがなかなか難しかった利用者が、OriHimeを通じてカフェで接客をする経験を積むことができました。そうすることで働く喜びや、他の利用者とのコミュニケーションを作ることができて、導入して良かったと感じています。

〇今後の活用について教えてください。

事業統括本部長 佐藤佑樹様:地域のお祭りやイベントに飲食店を出店したいと考えています。また高齢者施設の方でも活用が出来ないか模索しています。

 

のぞみカフェnanairo

住所: 山形県鶴岡市北茅原町5-53

 

 

まとめ

みつわ会さんご協力ありがとうございました!

取材中も「どうやったら利用者が喜んでもらえるのか?やりがいを感じてもらえるのか?」という熱い想いがひしひしと伝わってきました!

 

いかがでしたでしょうか。

身体障がいがあってもカフェで働くことが出来る「OriHime」

就労継続支援B型事業所の皆さま、是非ご検討ください!